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SDGsな働き方
SDGs(エスディージーズ)
「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称で、2015年9月の国連サミットで採択された国際社会の共通目標。17のゴールと169のターゲット(具体目標)で構成されている。
※SDGsについて
PROFILE
-
有中 沙織
SAORI ARINAKA
2013年入社
ラジオ営業局 編成業務部
-
吉賀 亜希子
AKIKO YOSHIGA
1994年入社
制作局 テレビ制作一部
-
竹下 通人
MICHITO TAKESHITA
1995年入社
編成戦略局 地域戦略部
-
高藤 秋子
AKIKO TAKATO
1996年入社
制作局 テレビ制作二部
-
小畠 健太
KENTA KOBATAKE
2008年入社
総務局 人事部
※対談した時点(2020年1月)の組織名で表記しています。
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SESSION01
多様な働き方、
SDGsへの取り組み
- 竹下
- SDGsという言葉をRKBが初めて世の中に発信したのは、2018年に制作・放送した全国ネットの番組『柴咲コウのサステイナブルな旅 “森と湖の国”フィンランドへ』です。ただその時は全社でSDGsを掲げていたわけではなく、具体的な活動はまさにこれから。日ごろニュースで扱う環境や教育、貧困問題などをSDGsの枠で取り組み、発信していくことを中期計画に組み込む予定で、報道では先行して2020年からSDGsをシリーズで放送しています。
- 高藤
- テレビ制作二部では2019年に『人類VSプラスチック』という環境汚染の特番を作って以来、大半がマイボトルを持参しています。ペットボトルだと肩身が狭いんですよ(笑)。あとは、制作一部ともどもDVDケースをプラスチックから紙に変更しました。
- 有中
- ラジオでも環境番組を企画中です。個人的には、その環境汚染の番組を見てマイタンブラーを買いました。もし忘れても、缶や紙パックの物を買うようにしています。
- 高藤
- ありがとう! すごくうれしいです。
- 小畠
- 私は障がい者雇用について調べています。今は会社として法定雇用率は満たしているのですが、入社後に事故などで障がいを負った方が中心で、その方々が10年後、15年後に退職すると、新たに障がい者を雇わない限り雇用率を満たせなくなるんです。様々な企業を見学して感じたのは、障がいって「苦手なことがある」のと同じで、一方では「得意なこともある」。たとえば、知的障がいがある方が、ゴマみたいに小さなレタスの種を穴に1粒ずつ、それも毎日1200粒入れるという気の遠くなりそうな作業を集中してできたりするんですよ。特例子会社など、障がい者が活躍できる場をグループ全体で提供できるようにしていきたいです。
- 吉賀
- これまで育児休暇を3度、介護休暇を2度取らせていただきました。今は父を在宅で介護しながら働いています。「子育て・介護・仕事の両立はすごい」とよく言われますが、職場に理解があるから可能なんです。そうした育児や介護の経験は番組作りにとても役立っています。特に、担当する『今日感テレビ』は子育て世代の女性がメインターゲット。若手や男性のスタッフが多い現場で、リアルな私の声が反映されることが多いのです。
- 小畠
- RKBでは育児休業法が施行された1992年に導入し、その2年後に初めて1年間取得されていて、この10年、15年では1年間取るのが当たり前になっています。
- 高藤
- そういう機運が高まったこともありますが、育休制度がない時代に出産後も仕事を続けられた先輩方の積み重ねですよね。その姿をみんなが見て快く送り出すようになったんです。でも男性の育休取得はまだゼロなので、上司が率先して取ってくださるとね。
- 吉賀
- そうですよ、竹下さん(笑)。
- 竹下
- はい、次は必ず(笑)。
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SESSION02
RKBにおける
ライフワークバランス
- 有中
- 働き方について、RKBがこういう会社でよかったという経験はありますか。
- 高藤
- 20年ほど前、報道部では小さな子どもがいる女性記者が多い時期がありました。その時に、上司が、泊まり勤務について、曜日や回数などで配慮してくれたのがとても助かりました。子供が中学生、高校生になってからは、今度は自分が、という気持ちで率先して泊まり勤務にあたりました。育児が落ち着いた先輩が、育児に忙しい後輩をフォローする職場であってほしいですね、これからも。
- 吉賀
- 1年間休んで復帰するときはいつも不安でしたが、もとのポジションや役割を上司がその都度守っていてくださったんです。子どもが小さいといつ呼び出しがあるかわからないなか、仕事の量にも配慮していただきました。
- 高藤
- 女性だけが育児で悩んだり、申し訳ないと思ったりしなくていい社会が理想です。
- 吉賀
- 男性も育休を取って女性の苦労を知ると視点が広がって仕事に絶対いい影響があるし、困っている社員への思いやりも大きくなるはずです。
- 有中
- 結婚と出産が前提の話に偏り過ぎてもいけないと思います。たとえば、男女ともに育休を取ると未婚者にしわ寄せがいってしまうのも目に見えている課題です。子どもがいない夫婦や、未婚で出産する女性などのことも考えていかないと。
- 高藤
- ライフワークバランスとよくいわれますが、育児中や介護中の人、障害者、独身者など、さまざまな立場の人がお互いにカバーし合える。それこそ多様性ですから。
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- 小畠
- 一人ひとりが多様性を認める、つまり自分と違う価値観を自然と尊重できるようになればもっといい会社になると思います。
- 竹下
- RKBは2021年に開局70周年を迎えますが、それだけ長く続いていると考え方が硬直してしまうこともあるんですよね。その打開策のひとつは心理的安定性だと思うんです。若手に「この仕事にはこんな意味がある」「それをこなせばこうなる」と道筋やその先の世界を示してみせる。「責任は私が取るから」と全部任せてみる。そうしたことが心理的安定性につながってもっと自発的、意欲的になっていくはずなんです。
- 小畠
- 「よし、頑張ろう」「会社を良くしていこう」という気になりますよね。
- 有中
- 営業時代に、竹下さんの直属の部下として、心当たりがたくさんあります(笑)。最初は失敗しないような仕事、次にもう少し難しい仕事を任せてくださいました。
- 竹下
- いずれにしても従業員の数だけ働き方があるべきで、企業としてはブラックでもホワイトでもなくカラフルでないといけません。
- 高藤
- 若手と一緒に仕事をしていて、私たちのときはこうだったけれど時代は変わりつつあるんだなと感じることがあります。たとえば、ドキュメンタリー番組は30分や1時間が一般的ですが、携帯で動画をみることの多い若い人は長いと言うんです。視聴者のニーズにこたえるためには、果たして番組のサイズはこのままでいいのか考えることも必要です。
- 竹下
- 実際、若手にチャンスを与えていますよね。報道も制作も入社1、2年目のディレクターが自ら取材して編集している。かつて現場にいた私には考えられませんが(笑)、とてもいいことです。
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SESSION03
会社として、
個人として実現させたいこと
- 高藤
- RKBは日本で一番海に近い放送局だと思っているので、SDGsのなかでも特に力を入れていきたいのは「海の豊かさを守ろう」ですね。コンポストを使って社食の生ゴミをゼロにしたり、販売するグッズの過剰包装の見直もしていきたいです。
- 吉賀
- 福岡はそうした取り組みが盛んです。生ゴミを手軽に堆肥に変えられる「段ボールコンポスト」の普及を町ぐるみで行っている事例を番組で紹介したこともありました。私たちはこのような取り組みを放送するだけでなく、自ら行動していかないといけません。
- 小畠
- 障がい者の話ばかりしましたが、今働いている社員も含めてより多様な働き方ができるよう、たとえば在宅テレワークを導入するなど制度や仕組みを改善していきたいですね。個人的には、農業と福祉を組み合わせて、より多くの人に働き甲斐のある職場を提供できるようにしてみたい。SDGsでいう「働きがいも経済成長も」です。
- 高藤
- 「社食でコンポストを導入して、それで野菜を作って調理できればいいよね」ということも周囲で話しています。
- 有中
- SDGsで取り組みたいのは「ジェンダー平等を実現しよう」です。小さなことですが、男性を青、女性を赤で色分けするじゃないですか。影響力の大きい放送局は、今まで刷り込んできたそうしたものを変えていく、平等にしていく社会的責任があります。
- 高藤
- 限りなく同意します。TV番組では、夫婦を紹介するときに「支えてきたのが妻の○○さんです」と安易に使うことが多い。「妻=支える、夫=支えられる存在」という価値観の押し付けです。もしかしたら、「二人三脚」という表現のほうがしっくりするかもしれないのに。
- 竹下
- そうしたことも含めて一緒に考えていかないとね。地域が今抱えている貧困や雇用、環境、復興といった問題は、すべてSDGsが掲げる17の目標に当てはまるんです。地域が衰退すれば放送局も持続可能でなくなる。10年後を想像して今からできることに取り組まないといけない。でもRKBだけではどうしようもない。それで地域戦略部では、自治体や大学、研究機関など各方面と手を組んでいるわけです。
- 高藤
- SDGsの視点を持つことはより良いものを視聴者に提供していくため、今後RKBが生き残っていくためにも必要です。
- 吉賀
- それぞれが生きにくさを抱えているなかでお互いに理解し、思いやったうえで仕事が潤滑に回り、働きがいも生産性も上がっていく。そして地域や社会に還元したり、貢献したりできる。そんな会社でありたいですよね。
- 有中
- 「もし自分だったら」「私が男性だったら」と相手の立場で考えたり、後輩から意見されたときに「言いにくくても言いたいことがあったんだろうな」と察したりと、先輩方を見習って私も会社とともに常に価値観をアップデートしながら歳を重ねていきます。
- 一同
- 素晴らしい!
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